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新年特集 元気な町をめざして

スポーツ
初の全日本選手誕生!小坂留奈さん

 小坂留奈さん(高瀬中3年)が中学生選抜(U-15)日本代表女子ホッケーチームのメンバーに選ばれ、先月12月3日から8日間の日程でオーストラリアに遠征、海外の強豪チームと対戦し帰国しました。
 この遠征試合は、毎年日本ホッケー協会がホッケー競技の裾野を広げ世界に通用する選手を育成する目的で行われています。全国から中学生男女ホッケー選手40名が選抜され試合に臨んだ結果、男子はみごと優勝、女子は善戦しましたが1勝2敗で惜しくも3位となりました。

国際試合を経験して「夢は叶う」
 オーストラリア選抜の選手は体格が大きい上に動きが早く、さらにボールを縦に縦につなぎ、当たられてもガツガツくるパワーのある攻撃でした。国内の試合では細かく技巧的な攻撃が一般的ですが、試合では相手に当たり負けしないようなんとかプレーができたと思います。全試合を通して世界レベルの高さに驚きました。
 代表に選ばれたのは、これまでの生活や練習の積み重ねが認められたことのほか、指導いただいた先生がた、チームの仲間そして家族の協力があったからだと思います。ホッケーが大好きでいつか全国でプレーしたいと思い頑張ってきたので、いきなり世界に飛び出せたことがとてもうれしいです。目標を持ち、くじけず頑張ればきっと夢が叶うと実感しています。
きれいな国オーストラリア
 日本を出発するとき、ホッケー協会から「日の丸を背負って遠征するのだからすべてに感謝の気持ちを持ち、礼儀正しく、日本人として恥ずかしくない行動をとるように」と強く指導を受けたので、少し緊張しました。練習や試合のない自由時間にチームメイトと外出し、学校で教わった英語で会話し、買い物や食事を楽しんできました。日本と比較し地元の方々の態度は少し冷たいように感じましたが、もっと会話が上手になり心が通じ合えるようになれば、そう思わないのかも知れません。
 また、滞在先近くの公園で可愛いコアラやカンガルーを見てきました。そして、カンガルーの赤ちゃんを抱いてきたんですよ。私たちが滞在したパースというところは、オーストラリア第4の都市だそうで「世界一美しい都市」と呼ばれるだけあって、とてもきれいなところでした。機会があればまた訪れたいと思います。 小坂選手
ナショナルチーム参加を目指して
 小坂選手が全日本に選抜され海外で活躍してきたことは、自分のことのようにうれしく感じます。もともと頑張り屋の小坂選手はチームで司令塔の役割をするなど、これからもどんどん伸びていくと思います。今年からは高校のクラブで、さらにはナショナルチームへの参加を目指し頑張ってほしいと思います。
 自分自身もホッケーが好きでこれまで選手としてやってきましたが、今後はホッケーの指導を中心に、子供たちの持てる能力を最大限伸ばしてやりたいと思います。猪本ゆかり監督(高瀬中ホッケー部)

 小坂選手の全日本選抜もビックニュースですが、昨年の高瀬中学校は、野球部が郡市総体で初優勝、女子ホッケー部が東北選手権で勝利し全国大会に出場するなど、スポーツ分野で大活躍した年になりました。
 全校生徒数が百名を切る小規模校でありながら、全員が持てる力を連携し、これだけのことができたのです。まさに小坂選手の「夢は叶う」の言葉どおりですね。スポーツに限らず、何事にも夢を持って取り組みたいものです。(編集部)

 

町の雇用
トップに聴く
雇用の確保は、定住を安定させるための要。町では、企業が元気に活動できる環境創りを支援しています。

羽後町長 大江尚征
 近年地方と都市の格差が拡大し、地方は景気が落ち込み疲弊しています。
この場合国は、公共投資を増やし景気を刺激する手法が一般的でありましたが、小泉内閣以降は公共事業削減が進み町内にも不況感が高まっているのが現実です。
 このような中で、企業の皆様が雇用確保に努め若者の定住を促進するなど、重要な役割を果たし頑張っておられることは、行政の責任者として大変心強く思っておりますし、今後さらに企業への支援を促進させたいと考えております。
 これまで町内企業と町との接点は、工場長さんなどで組織する「羽後町工業クラブ」が唯一の媒体であり、その運営についてささやかではありますが支援して参りました。今回は各企業本社のトップであります皆様から直接お話を伺い、今後の雇用創出について、行政がどんな役割を果たせるのか模索したいとお集まりいただきました。皆様の忌憚のないご意見を頂戴したいと思います。

 

 

 


秋田指月(株) 代表取締役 梶川泰彦
 昭和43年に町の誘致企業第1号として受け入れていただき、昨年は新たに研究開発棟を建設し、約300人の社員規模で操業しています。町に対しての要望は特にございませんが、今後とも情報の共有ができればいいと考えております。
過去に工場は「生産の場所」という概念で進めてきましたが、研究開発棟建設を契機に今後は「創造の場」としての概念を持ち進めていきたいと考えます。
 今、本社・東京・名古屋のほかアメリカやタイに、ご両親がまだ元気な若年社員を対象に11名派遣し、社員の意識向上を図る活動を継続しています。また、社員は技術系・文系にこだわらず、やる気のあるものに対しては配置を換えてやるなどのチャンスを与え、将来に夢がもてる環境創りにも力を入れています。このごろ仕事に対する社員の目の輝きが違ってきており、会社もそれに応えていかなければならない責任を痛感しております。

 

 

 


秋田電装(株) 代表取締役 高田豊郎
 滋賀県の草津電機(草津グループ1,220名)を親会社に、秋田電装は110名ほどで操業しております。今日は滋賀県から新幹線を乗り継ぎ、北上や大曲でさらに乗り換えて羽後町に来たわけですが、もう少し交通の便が良くならないかなと感じております。
 我が社では、社員と同居する老齢な親などを残してグループ企業や海外に出向するケースがよくあります。会社でもできる限り配慮はするのですが、残された家族のケアを受け持ってくれる施設が少なく困っております。また、新入社員の育成にも力を入れておりますが、地域社会でもあたたかく支援してくださるようお願いしたいと思います。

 

 

 



(株)ユーティエス 代表取締役 橋本公夫
 西馬音内地区に操業して26年、オリエント時計の子会社として時計のパーツを製造してきましたが、現在は130名ほどの人数で半導体関連の製造に様変わりしております。業種は変わっても工業技術系の人材を求めておりますが、羽後町内からの技術系社員を採用できるケースは少なく、どうしても広域に人材を求めなければならない状況になっております。

 

 

 

 

 

 


(株)東洋ドリル 代表取締役 菅野文夫
 私は羽後町出身なので町への愛着は人一倍強いと思います。社員40名と規模は小さいですが地元山間部の男子社員が多くそのほとんどが正社員です。
 「社員は会社を愛し、会社も社員を愛する」を基本として正社員を多く採用したいと考えております。ただ、町や学校の行事が平日の日中行われることが多く、社員が少ないので操業に支障が出る場合があり、行事の時間や曜日を考慮いただくと助かります。

 

 

 

 




協和精工(株) 代表取締役 鈴木耕一
 羽後町に進出し20年を経過し現在70名の従業員で切削工具の製造を行っております。町への貢献は、雇用の場を確保することと考えており、今後数年で30名ほど増員するめどが立ち、期待にそえるよう努めます。これまでは、町と具体的に情報を交換する機会が少なく、町は企業をどのように捉え町民は何を要望しているのか、私どもにとっては何となく不透明な状態が続いております。今後は、町との情報交流が進むことを期待しております。

 

 

 

 

 


湘南香料(株) 代表取締役 野坂 悠

 新工場を秋田に決めたのは、羽後町地方がリンゴなどの農産物が豊富でで当社と競合する加工業者が少なかったことや、台風・冷害など災害が少なく豊かで安定した地理条件に恵まれていたからです。経済のグローバル化と国内経済の縮小が都市と地方の経済格差を生み、食が工業化し農業環境が変化している中で、農家も変わっていく必要があると思います。
 秋田工場の社員は、みんな農業とつながっていて定着性があり、やると決めたことを素直にやりとげる社員が多く優秀だと思います。社員数は海外子会社も含め約120名、そのうち秋田工場は23名と少ないですが、今後も地元社員を採用していきます。
 当社では、事業所間のコミュニケーションは、インターネットを利用し、電子データの共有やテレビ会議等を活用しています。しかし、ネットワークインフラが脆弱で困っております。ホストコンピュータや業務も災害に強い秋田工場へ移転を考えていますが、そのためには光ファイバーなど、通信環境が絶対に必要となりますので、早期に整備を進めてほしいと願っています。

 

 

 

 

農・商工業
異業種間交流を活発に
 農業情勢はめまぐるしく変化し、昨年度から「品目横断的経営安定対策」がスタートし、農業経営を複合的成長力の高いものに発展させていくため、効率的な生産体制の確立と戦略作物の一層の拡大が急務といわれています。
 さらに町は、単なる農産物の生産地としてではなく、付加価値をつけ有利に販売していく知恵と工夫が求められています。
 新年を迎えるにあたり、羽後町農業青年技術研究会(佐藤優会長)と羽後町商工会(東海林啓太会長)が「井戸端ミーティング」と題して、農業・商工業・役場職員など異業種の青年が一堂に会し、町内で先進的な取り組みをしているお二人の話を交えながら、産業の振興を目指し意見交換会が行われました。


佐々木誠網氏 農事組合法人アグリコ秋田代表
ここで生きるための選択
 若いとき農業とサラリーマンどちらにするか迷い、ブラブラしていた時期もありましたが、結局家族で農業に取り組むことにしました。平成16年、5人の担い手で農事組合法人「アグリコ秋田」を設立、水稲7ha和牛120頭、大豆の団地化栽培や受託、無人ヘリの病害虫防除や堆肥の散布作業受託など社員といっしょにがんばっています。法人税や消費税を支払ってまで経営的にやっていけるのかと心配しましたが、両親が年をとり子供もあてにできない状況にあったことなど、「この町で生きるため」会社組織が最良と考え設立を決断しました。
農業は面白い
 法人化して4年が経過、経営はなんとか成り立っていますが、転作の受託など積極的に行い農地荒廃を防ぐなど、地域への貢献度も少なからずあったのかと自負しています。
 稲作は契約栽培で一俵15,000円程度で取引しています。特に食味を大切に栽培しており、堆肥を使った土造りを基本に進め、米の食味コンテストにも出品し、4年前には150位だったのが年々順位を上げ、平成19年産は31位になりました。こうなると米作りも面白く、やめられなくなるのです。コンテストの上位入賞者10人中7人が隣県の真室川で、興味があり栽培法を勉強しに行ったところ、堆肥を酵素で無臭化させ散布、収穫した米の食味値も85以上でないとお話しにならないのだそうです。やっぱり土造りが基本と再認識し、さらにうまい米を作ろうと気持ちが奮い立つのです。農業もまんざら悪くないなと思っています。
家族的な法人が夢
 農業は、もはや従来のやり方では成り立たないくらいメチャクチャになっています。しかし秋田が日本の食料基地との位置づけは変わっていません。
 農家の後継者に限りませんが町に定着しようとする若者は、年老いた親の面倒をみて子供たちを育てなくてはなりません。そんな人のためにも家族的で社員の面倒をよくみてくれる法人にするのが私の夢です。幸いなことに若い人が育ってきているのでうれしく思っています。
 また、これからは農業法人単体だけでは何もできないと考えているので、様々なジャンルの法人同士の情報交換が大事になってくると思います。今日のような会議で連携を保ち関係する機関ともよく相談しながら頑張っていきたいと思います。



泉 寛 お菓子の「泉栄堂」社長
家業を継ぐことになった
 私の家は代々菓子製造で2代目のおじいちゃんは昔田代や仙道に歩いて菓子を売っていました。当時学校給食が始まり我が家も設備投資してパンの製造卸を始めましたが、時代の流れなのか給食は米飯や麺類が主流となりパンの売上が落ち借金を返済できない状態が続きました。東京の東急デパートに勤めていた私は、長男ということもあり家業を継ぐことになりました。30年前のことです。
新商品「ずんだ秋田五葉」を売り込む
 その後何とかしようと県南のスーパーを中心に商売しましたが、商品の集配に手がかかり返品が多く悪戦苦闘の日々が続きました。平成に入り首都圏を商圏にしようと、様々な物産展に参加したり駅の売店に交渉したり、とにかく行動してみましたが、それでも最初の2〜3年は売上が少なく大変でした。
 でも、そこで経験した成果は大きく、「どこが売れるか」「何が売れるか」「どうすれば売れるか」ということがだんだんわかってくるのです。行動することによって人脈も生まれ、商圏も拡大してくるのです。
 近年、食の安全を気にする消費者が多く、米粉・小豆・サツマイモなど菓子の材料には地元農家に委託栽培したものを使っています。今年は、県農業試験場が10年の歳月をかけ開発した「あきた香り五葉」という枝豆を使い、新商品「ずんだ秋田五葉」を開発し首都圏を中心に売り込みます。

 農業の佐々木さん、商工業の泉さん、お二人に共通する言葉は、「ここで生きる」「考える」「行動する」ではないでしょうか。私たちも、これまでのやり方に甘んじることなく考え直し、素早く行動する必要があるようです。町を元気にするため、みんなで頑張りましょう。(編集部)

 

行政
町が「地方自治功労表彰」を受けました
 11月20日、東京国際フォーラムで、地方自治法施行60周年記念式典が行われ、羽後町が地方自治功労表彰を受けました。これは地方自治発展向上に寄与した全国208の市区町村・住民組織が対象となり、 県内自治体では鹿角市・美郷町・羽後町が表彰され、羽後町は行政改革や権限移譲など、自治振興の積極的な推進が認められたものです。町民の皆さんのおかげです。いただいた「楯」と「表彰状」は役場庁舎1階ロビーに展示してありますので、どうぞご覧ください。

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