特集農村環境を保全する
嶋田新田が国の実験モデル地区に!
今年3月26日、「嶋田」「下川原」の農家・非農家あわせて58世帯が参加し「嶋田新田資源保全会」が設立されました。これは、農林水産省の事業として企画されたもので、来年から全国で展開される「農地・水・環境保全向上活動支援事業」の様々なデータを収集し、事業効果などを検証する目的で実施されます。今年は全国で600の地域が対象となり、秋田県では嶋田新田地区のほか15地区が指定され事業に取り組んでいます。
嶋田新田地区の選定にあたっては、これまで自治会などが中心となり長年共同で環境保全活動を行ってきた実績が評価されたもので、国・県・町の支援を受けながら一年間、農地・水・環境保全向上の実験事業を進めます。
試される共同の力
少子高齢化など社会情勢の変化に対応し、国は農村の環境保全を重視するとともに、国際競争力をつけるため「食料の自給率向上」「食の安全」「農地の利用集積」など「攻めの農政」を展開する計画です。これまでの支援は全農家を対象とし、農産物の価格に着目して講じてきたましたが、今後は担い手に対象を絞り、農業経営全体に着目した対策に転換するもので、戦後の農政を根本から見直す内容となっています。
農業を基幹産業として施策を進めてきたわが町も大きな転換期を迎えることになり、集落の創意工夫と共同の力が試されることになるようです。
暮らしやすい環境を集落共同で!
嶋田新田は今から約340年前、ケダニ(ツツガムシ)の生息地として恐れられていた福嶋川原と呼ばれる荒れ野原を、睦合出身の佐藤三右衛門(のちの嶋田三右衛門)が命をかけて開拓したところ。昭和40年代には町で最初の土地区画整理が行われるなど、常に開拓精神を保ち続けている集落です。
取材当日、集会所や農村公園は驚くほどきれいに管理されており、保全会役員のみなさんは、代掻きや田植えなどの繁忙期にもかかわらず、約束した時刻にも遅れず全員集まっていただきました。
嶋田集落の総代としても活躍している保全会のリーダー藤原登代治さんは、「米価の下落が続き、農家はぎりぎりの経営を強いられる環境にあり、集落の会合でも子供たちの農業離れや農業者の高齢化が大変心配されているところです。国は、平成19年から戦後の農政を根本的に見直す方針を示しています。そんな中、これまでの実績が認められ、嶋田新田が実験モデル地区に選ばれたことは大変うれしく思っています。
これまで地域振興局や役場・土地改良区の職員のみなさんにご足労いただき、何回となく会合を重ね、総会では嶋田下川原地区世帯から八割を超す方々に参加いただき、全会一致で保全会を設立することができました。何も解らないまま代表に指名され、自分達の活動が来年からの全国事業に反映されると思うと、今になって事の重大さをひしひしと感じているところです。
また、この農村公園一つ見てもらえばわかりますが、月2回のペースで草を刈り、清掃し、いつもきれいに保たれております。このように嶋田下川原の住民は、何事に対しても話し合いを大切にし、共同でみんなが暮らしやすい環境を作るという目標をもって活動しています。私も70才になり、あまりヨエたたなくなってきましたが、みなさんの協力を得て、受けた事業は成功させ、より良い農村を作るため、精一杯頑張ろうと思っています。」と語ってくれました。
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