特集 町の行政方針
今年度の町の予算は、地方交付税など一般財源の大幅な減少によって、より厳しい局面にありますが、職員採用を控え人件費の削減を図り、事務事業の積極的な見直しによって歳出を抑制する一方、第4次羽後町総合発展計画および羽後町過疎地域自立促進計画後期計画の3年目として、計画された事業を着実に遂行するとともに、農業はもとより商工業、福祉、教育など全般にわたり事務事業の推進をはかり、町の着実な発展のため、移動通信用鉄塔施設整備事業やまちづくり交付金事業、商工業振興対策、秋田わか杉国体事業などの各種事業を実施し、特色ある町づくりを目指します。
まちづくり
まちづくり交付金事業として、本町通り約250メートルの電線類の地中化を行い、盆踊り会場の良好な景観が形成し、安全な歩行空間が確保します。また、台風や地震といった災害時に、電柱が倒れたり電線類が垂れ下がるといった危険がなくなり、情報通信の信頼性向上も図られます。

地域情報化推進
携帯電話サービスの未整備地域である上仙道地区に移動通信用鉄塔施設を整備します。これにより情報通信ならびに生活基盤の整備促進が図られることから、関係機関と連携し、早期完成を目指し取り組みます。
子育て・保育
平成17年度より西馬音内および三輪保育園が社会福祉法人「羽後町保育会」によって運営されていますが、4月から新たに元西、田代、仙道の3ヶ所の保育所を委託しています。民営化から3年目を迎え、保護者のニーズに的確に対応し、保育園への看護師を配置するなどさらなる保育内容の充実に努めます。
また、0歳児を育てている方には、県の事業とタイアップして、月額1万円の乳児養育支援金を支給し、子育てを支援します。
放課後児童対策として、西馬音内地区・三輪地区で、小学校低学年を対象とした学童保育を実施していますが、さらに充実していきます。
農林水産業振興
農家の事業要望が高い野菜・花等の生産拡大を推進する「農業夢プラン応援事業」について、引き続き一定枠を確保するとともに、集落営農組織の必要とする機械等の導入計画についても対応し、農家所得の確保につなげていきます。
新たに町の特色ある農畜産物についての販路の拡大とブランド化を目指し、農協等が取り組む活動を支援します。
本年度新たに始まる農地・水・環境保全向上活動支援事業については、土地改良区の全面的な協力を得ながら、中山間地直接払いの対象面積を除いた水田2,600ヘクタール余りについて取り組みます。
本年度からは品目横断的経営所得安定対策によって、集落営農組織の立ち上げなど制度の中身が大幅に変わることになりますが、現行の水田ビジョンからなるべく円滑に移行できるよう、また、農業者の皆さんの所得が確保されるように進めていきます。
旧飯沢小学校を「農林業体験交流施設」として4月から運営開始し、交流拠点の施設として活用します。
中山間地直接払い事業では、2期3年目となりますが、交付金の活用で農地や周辺環境の維持改善が、一層促進されるよう啓蒙しながら進めていきます。
商工業振興
新たな事業を展開する起業家に助成するほか、地域の商工業者への相談活動や経営指導などの役割を担う、羽後町商工会との連携をさらにに強めるとともに、商工業者の経営安定に必要な資金の確保のための支援策を継続してます。
これからの町の産業振興のためには、若者の雇用の場の確保がいま最も必要であると考え、できるだけ多くの若者を地元に定着させるため、新たな雇用の場の確保に取り組みます。雇用の場の確保のためには、企業の誘致が最も効果的な対策と考え、積極的な企業訪問を展開するとともに、秋田県東京事務所に引き続き職員を1名派遣し、企業誘致や物流・観光に関する情報収集を行い町産業の振興に努めます。
教 育
平成20年4月からの新成小学校と明治小学校の統合に備えた、新成小学校の改修を行います。
農林業体験交流施設等を活用し、ふるさとの自然のなかで宿泊体験活動を通じ、子どもの意欲や積極性、思いやりや協調性、規範意識等を養成し、ふるさとを愛する心情を育むことを目指します。
本年度開催の秋田わか杉国体ホッケー競技大会の競技運営・民泊運営の成功のための諸準備を推進します。
道 路
交付金事業による清水野中線の防雪柵工事、蒲生上の沢線の改良舗装工事を進めます。町単独事業としては、町道6路線、約1,000メートルの改良舗装を計画しています。
除雪事業では、冬期間安心して生活できるよう、町民の皆様や関係機関の協力を得ながら、生活道路の確保に努力します。
第4次総合発展計画
19年度は、第4次羽後町総合発展計画の3年目となります。財政面での厳しさは増していますが、計画に盛り込まれた事業は、計画とほぼ同じ進捗状況で取り組み、今後も有利な制度等を模索、活用しながら着実な推進に努めます。
第2期行政改革
4年目に向かう「第2期羽後町行政改革」は、17年度から支所機能の廃止、保育所の民営化などを皆さんの理解のもとに進めてきましたが、19年度においても行政の効率化、財政の健全化のため停滞することなく進めていきます。
人口減少対策
人口減少は全国のほとんどの自治体が抱える難題であり、日本全体の人口が減少期に入った今日、人口を増加に転じさせることは非常に困難ですが、町への定住者を増やすことも一つの対応策です。 今後「団塊の世代」と言われる方々の退職が大幅に増える現状を捉え、ふるさと回帰策として、18年度に定住者の住宅建設や宅地取得に対する支援、一定年限の町への定住者に対する奨励金の交付などによる助成制度を新たに設けたところ、数家族の定住がありました。定住者の方々が安心できるよう、民間の方々が組織する協議会も結成され、今後もより定住しやすい環境整備に努めます。人口減少の要因には「出生数」の減少が大きく関わっていますが、その出生数は婚姻数に比例する部分があり、羽後町における婚姻数も減少の一途にあります。こうした問題を少しでも解消させるため、未婚の男女に出会いの機会を提供する事業を展開していきます。
観 光
整備した交通広場、盆踊り会館を活用してより多くの観光客の誘致に努めるとともに、中心市街地滞留機能をより充実させるため、町観光物産協会、商店会をはじめとするさまざまな団体と連携して、新たな町のイメージづくりや賑わいの創出に努めます。また、盆踊りにふさわしい町並みを形成するため、電線類の地中化を行います。
五輪坂地域住民福祉エリア
「としとらんど」の管理運営は、18年度から指定管理者の五輪坂ハイツが行っておりますが、設置目的である住民福祉施設としての役割はこれまでどおりであり、スポーツガーデン、スキー場、ゴルフ練習場とも連携して、町民の健康保養エリアとしてさらに充実するよう努めます。また、「としとらんど」は開設してから10年目を迎え老朽化が見られることから、19年度は内装工事等のリフォームを実施します。
福 祉
少子・高齢化、核家族化の進行、経済基盤の変化、財政状況の深刻化に加え、地域で支え合うという相互扶助機能が弱くなってきていることから、行政への要望は複雑多岐なものになっていますが、「誰もが住みなれた地域や家庭で、共に生活できる社会をつくる」という基本理念に少しでも近づけるよう、各種施策を推進していきます。
また、シルバー人材センターに委託して実施している高齢者除雪サービスも、17年度からは対象者である独力で除雪作業のできない一人暮らし・二人暮らしの年令要件を引き下げ、満70歳に緩和して実施していますが、引き続き取り組みます。心身障害者および身体障害者の方々の支援も、相談活動を充実させるとともに、在宅での補装具および日常生活用品の提供や施設訓練等を支援します。
福祉施設
特別養護老人ホーム松喬苑・高瀬ケアセンターでは、地域における高齢化率が一段と進む中、より充実した介護サービスの要望に応えるため、地域福祉の拠点として寄与できるよう、施設運営に努めます。
田代福祉センターで本年度から新たに開始されている小規模多機能型居宅介護事業等により、利用者に健康で快適な生活を送っていただけるよう、努力します。
健 康
当町における死因の6割以上が、生活習慣病と呼ばれているものです。疾病の早期発見と早期治療のため、検診事業の一層の充実に努めるとともに、「健康うご21計画」に基づき生活習慣病を中心とした、一次予防を重視した健康指導を進めます。また、それに次いで多いのが自殺です。全国でも秋田県が全国一、秋田県の中でも当町は自殺者も多いことから、本年度から3年間、県の補助事業である自殺予防対策モデル事業に着手し、一人でも自殺者が少なくなるよう事業を推進します。
子供達の健康を守るための各種予防接種や乳幼児健診、妊婦の健康診査や、はり・きゅう・マッサージの施術費に対する一部助成等も引き続き実施して、健康で暮らしやすい環境づくりに努力します。
廃棄物処理
新たにペットボトルとプラスチック製容器包装類の分別収集を行い、ゴミの再資源化を推進します。
平成19年度予算のあらまし
平成19年度の予算が決定し、一般会計当初予算総額は昨年度より8,330万円(1.2%)減となる67億6,300万円となりました。
歳 入
項目 |
予算額 |
構成比 |
|
| 自主 財源 26.1% |
町税 | 11億1,700万円 |
16.5% |
| 繰入金 | 3億4,614万円 |
5.1% |
|
| 財産収入 | 4,054万円 |
0.6% |
|
| その他 | 2億6,632万円 |
3.9% |
|
| 依存 財源 73.8% |
地方交付税 | 32億3,000万円 |
47.8% |
| 町債 | 5億7,070万円 |
8.4% |
|
| 県支出金 | 4億5,362万円 |
6.7% |
|
| 国庫支出金 | 4億228万円 |
6.0% |
|
| 譲与税・交付金 | 3億3,640万円 |
5.0% |
|
| 合 計 | 67億6,300万円 |
100.0% |
|
*その他/分担金・負担金、使用料・手数料、繰越金・諸収入
歳 出(△は減)
項目 |
予算額 |
構成比 |
18年度当初費 の増減額 |
18年度当初費 の増減率 |
| 総務費 | 15億2,490万円 |
22.6% |
9,584万円 |
6.7% |
| 民生費 | 13億7,406万円 |
20.3% |
△1,680万円 |
△1.2% |
| 衛生費 | 8億1,799万円 |
12.1% |
△1億467万円 |
△11.3% |
| 公債費 | 8億6,727万円 |
12.8% |
2,044万円 |
2.4% |
| 農林水産業費 | 5億9,731万円 |
8.8% |
△1億2,074万円 |
△16.8% |
| 教育費 | 7億7,155万円 |
11.4% |
5,183万円 |
7.2% |
| 土木費 | 5億425万円 |
7.5% |
△1,203万円 |
△2.3% |
| 議会費 | 1億3,506万円 |
2.0% |
324万円 |
2.5% |
| 商工費 | 9,948万円 |
1.5% |
△223万円 |
△2.2% |
| その他 | 7,113万円 |
1.0% |
182万円 |
2.6% |
| 合計 | 67億6,300万円 |
100.0% |
△8,330万円 |
△1.2% |
町民一人当たりの予算額
*歳出予算額を目的別に換算(平成19年3月末現在 18,440人)
| 項目 | 総務費 |
民生費 |
衛生費 |
公債費 |
教育費 |
| 金額 | 82,695円 |
74,515円 |
44,360円 |
47,032円 |
41,841円 |
| 項目 | 農林水産業費 |
土木費 |
議会費 |
商工費 |
その他 |
| 金額 | 32,392円 |
27,346円 |
7,324円 |
5,395円 |
3,857円 |
特別会計と企業会計予算(△は減)
| 予算額 | 18年度当初比 | |||
| 増減額 | 増減率% | |||
| 特 別 会 計 |
国民健康保険事業 | 19億1,142万円 |
1億9,384万円 |
11.3 |
| 老人保健(医療) | 17億5,832万円 |
△2億3,650万円 |
△11.9 |
|
| 田代財産区 | 118万円 |
7万円 |
6.3 |
|
| 老人福祉施設運営 | 5億2,850万円 |
△4,021万円 |
△7.1 |
|
| 農業集落排水事業 | 1億6,733万円 |
4,049万円 |
31.9 |
|
| 公共下水道事業 | 4億5.307万円 |
5,420万円 |
13.6 |
|
| 介護保険 | 14億8,762万円 |
5,483万円 |
3.8 |
|
| 高瀬ケアセンター運営 | 3億3,930万円 |
1,306万円 |
4.0 |
|
| 特別会計合計 | 66億4,674万円 |
7,978万円 |
1.2 |
|
| 企業 会計 |
上水道事業 | 2億1,903万円 |
472万円 |
2.2 |
| 病院事業 | 20億9,174万円 |
△3億2,393万円 |
△13.4 |
|
主な財政指標の推移
【羽後町】
| 15年度 | 16年度 | 17年度 | |
| 経常収支比率(%) | 85.4 |
89.2 |
87.7 |
| 公債費比率(%) | 10.6 |
11.1 |
11.1 |
| 財政力指数 | 0.245 |
0.253 |
0.260 |
【県平均】
| 15年度 | 16年度 | 17年度 | |
| 経常収支比率(%) | 87.8 |
92.9 |
93.9 |
| 公債費比率(%) | 14.7 |
16.0 |
16.1 |
| 財政力指数 | 0.269 |
0.286 |
0.310 |
【用語解説】
経常収支比率:財政の弾力性を判断するための指標。比率が低いほど新規・投資的事業を行う財源が潤沢であり、弾力的な財政運営が行えることを意味しています。
公債費比率:町の借入金の返済程度を表す指標。10%以下が望ましいとされています。
財政力指数:指標が大きいほど財政力(豊かさの度合)が強いとされ、1未満の場合は、不足を補うため国から地方交付税が交付されます。