特集 太平山の自然を楽しもう

町のほぼ中心にある、標高474メートルの太平山。昭和48年に「太平山いこいの森」として、みはらし荘・散策道・東屋・駐車場が整備され、平成13年には、約5,000本の木の植栽・散策道・案内板・水洗トイレ・芝生公園が整備されています。
皆さんも一度は訪れたことはあると思いますが最近はどうでしょう。今回は、そんな太平山の魅力を紹介します。
豊富な自然
いこいの森にある樹木は、平成13年に公有林約10ヘクタールにブナや桜・モミジなどの高木樹をはじめ、ヤマブキ・ウメモドキなどの低木樹を約5,000本植栽し、自然林の造成改良が行われたほか、杉・カラマツ・アカマツ・クヌギ・白樺など、23種以上の木々により森が形成され四季を通して目をしませてくれます。特に秋の山道は紅葉が素晴らしく、モミジの紅葉と松などの常緑樹とのコントラストに心を奪われます。
また、春はワラビやゼンマイなどの山菜、秋はキノコ狩りが楽しめるほか、ミズバショウ・ウメバチソウ・センブリ・アジサイなどが群生しています。
動物の種類も豊富でリスやムジナ・キツネ・ハクビシン、みはらし荘の付近などでは、カモシカも見かけます。また、みはらし荘では、町の鳥でもあるウグイスの鳴き声が非常によく聞こえ、遠方からの宿泊客などから喜ばれています。
蝶では、ミヤマカラスアゲハ・クジャクチョウ・ルリタテハなどがよく見られ、大平山から横根峠で見られるヒカゲチョウは県内でも数カ所でしか見られない珍しい蝶です。
また、「語らいの森」「ふれあいの森」「愛鳥の森」「自然の森」「四季の森」「育樹の森」「こぼれびの森」「眺望の森」としてそれぞれ整備され四季折々の自然が楽しめます。
散策道があるよ
いこいの森には「語らいの道」「ふれあいの道」「さえずりの道」「四季の道」「わんぱく登山道」などの散策道が整備されています。
また、平成15年にはみはらし荘までの町道、1604メートルが舗装改良され、雄勝・平鹿・仙北が見渡せる場所までのアクセスが、向上しています。煙岡神社までの林道、2070メートルは砂利道ですが、眼下に絶景が広がる展望広場(駐車場完備)・標高470メートルにある煙岡神社に通じています。
語らいの道
みはらし荘横から入る全長200メートルのコース。どなたでも気軽に散策でき、山菜なども豊富です。
所要時間約10分
ふれあいの道
みはらし荘前からふれあい広場までの120メートルのコース。ふれあい広場には東屋があり、さえずりの道・わんぱく登山道・四季の道への出発点になります。
所要時間約10分
さえずりの道
ふれあい広場から町道へと抜ける410メートルのコース。こもれびの中、気軽に森林浴が楽しめます。
所要時間約35分
四季の道
わんぱく登山道から入り四季の森を通る440メートルのコース。さまざまな自然が楽しめます。
所要時間約40分
わんぱく登山道
ふれあい広場から煙岡神社までの730メートルのコース。愛鳥の森の小鳥のさえずりや途中傾斜の坂道がありますが、煙岡神社からの眺めは格別です。
所要時間約1時間
いこいの森は公有林!
林道と町道そして、散策道に囲まれた森林約30ヘクタールは公有林、ごみの投げ捨て、特に山火事の恐れのあるタバコのポイ捨てはやめましょう。また、不法投棄、無断伐採は法律で罰せられます。
町のシンボルともいえる大切な自然です。汚さないよう、荒らさないように気をつけて楽しみましょう。
山が育む水
県内でも有数の豪雪地帯の羽後町。その中でも特に雪の深い太平山、その雪が地下にしみ込み、湧きだす水は銘水として古くから地域に親しまれてきました。
伊勢鉢清水
うご町郷土かるたに「村人も 医者も用いた 伊勢鉢の水」と詠まれ、道目木山斜面から湧き出る銘水。戦前までは「末期の水」として人々の生活に生き続け、「お清水さん」と呼ばれ信仰の対象にもされました。
一時期、落ち葉などで荒れた時期もありましたが、元西緑を愛する会の皆さんにより整備され、今なお地域に愛されています。
伊勢鉢DATA:西馬音内掘回道目木沢 水温 14℃(気温26℃) 湧水量 毎分3.2P
長命水
七曲峠の中腹に湧き出る銘水。付近が「長命長根」「長命平」と呼ばれることから長命水と呼ばれ、平成四年に田代青年後継者会の皆さんが
竹のとい・水受鉢を整備。通学途中の高校生や山仕事の人たちにひとときの安らぎを与えています。
長命水DATA:七曲峠6合目 水温 10℃(気温26℃) 湧水量 毎分13.5P
小坂清水
七曲山頂付近から湧き出る、この清水は湧水量が豊富なことから、簡易水道として、6月25日から、菅生・山ノ口・旦金森・天王地区・麓地区の一部・明通地区の一部約40戸、161名に給水され、生活用水として使用されています。
小坂清水DATA:田代字七曲山 水温 17℃(気温23℃) 湧水量 毎分95P
子どもたちの学習に
太平山いこいの森は、多種多様の動植物など、子どもたちが自然を学ぶには、うってつけの場所です。町内各小学校では毎年3年生を対象にした「羽後町めぐり」を実施。太平山を訪れています。
「歩いて山の上まで登って町を見ると自然がいっぱい。羽後町では ない所に来たみたい」鵜沼沙弥香さん・「色々な景色が見えて、きれいで した。皆さん家族でピクニックに来たらどうですか?」米山大貴君と感想を話してくれました。
(三輪小)

みはらし荘横からの学校などの風景を方位磁針で方角を確かめて、スケッチしていました。(西馬音内小・明通小)

いこいの森を散策し、自然を満喫するとともに、その眺望に感動していました。 (田代小)

「望遠鏡で見ると、自分の家が大きく見えました。また見たい」村上大成君・「緑がいっぱい広がって見えて、気持ちのい い空気でした。
保育所や店も見えました。皆さんも行ってみてください。」伊藤美里さんと感動していました。 (元西小)
みはらし荘の活用
太平山中腹付近(標高370メートル)にある、みはらし荘は現在、「五輪坂温泉としとらんど別館みはらし荘」として整備され、10畳から
20畳の宴会場、客室5室(5畳〜10畳)、水洗トイレ、山の湧き水を利用したお風呂が完備され、宿泊・宴会・休憩に利用でき、特にお風
呂に入りながら見る景色は格別です。みはらし荘を利用したい方はとしとらんど(62-4126)へ問い合わせください。現在無人となっているみはらし荘も8月以降は人員を配置し、皆さんの要望に答えていく予定です。

また、みはらし荘周辺・煙岡神社からは鳥海山の眺めや、雄勝・平鹿遠くは仙北まで見渡せることができまた、夜景も格別です。さらには、天気の良い日は眺望広場付近から、日本海が見えることもあります。
「いこいの森」守り続けて三十年
太平山を語るとき、忘れられない人がいます。有原忠助夫妻です。いまでこそ現役を退きましたが、町民の憩いの場を作ろうと、昭和50年、現在の「みはらし荘」を建設、約30年にわたり二人三脚で山を守り続けた夫婦なのです。この二人に思いを語っていただきました。
有原忠助さん(85才)
みはらし荘を建設管理するのに、あらゆることをやってきた。ここは、見晴らしが良いのでほんとに気持の休まるところです。この後も末永く憩いの場所であってほしい。
有原チヨさん(83才)
お客さんに「えがった」と言われるとうれしかったです。鯉フナ料理やワラビの一本漬けなども喜ばれるとまたうれしい。年とって何もできなくなったけど、誰かに引き継いでほしいと思います。
町の真ん中に位置する太平山は、私たち町民にとってシンボル的な山です。小さい頃、一度は登って3市3郡が一望できたことの感動を持っている方は多いことでしょう。
昭和46年に策定した「羽後町開発基本構想」に基づき進められてきた「太平山憩いの森」整備も、社会情勢の変革により若干の変更はあったものの、ほぼ達成したと言ってよいでしょう。今後は、教育・保健保養・観光・レクリエーションなど幅広い分野で、積極的な活用が求められています。